九頭竜大骨格と呼ばれる巨大竜の骨が“蓋”となり、異界生物を封じ込めている地下空間に、財宝を求め危険を顧みず潜り込む集団がいた。クランZOO。美し くも頼りないマリアローズを筆頭に今日も万全(?)の態勢でお宝GET!?…のハズだったのに!!分断の危機、思わぬ敵との遭遇と、幾度のピンチをへてメ ンバーが見たものは、戦慄の魔導女王が誘う“哀しき夢”だった!?優しき“侵入者”マリアと仲間たちの最高な物語、堂々開始。
何気に前から気になっていたシリーズ。ちょっと調べてみたら、既にもうシリーズ20冊以上出てるみたい。
ファンタジー小説というよりは、ウィザードリィや世界樹の迷宮を彷彿とさせるようなダンジョン小説といった感じ。戦略を練りつつ、仲間と協力しながらダンジョンを進んでいくような手に汗握る感じが好きなら絶対に楽しめると思う。個人的には、その手のダンジョンRPGはかなり好きなので、予想以上に楽しめた。
また、あくまで主人公だけじゃなくて、パーティー全体のバランス感というか、チームワークを楽しむタイプの珍しい小説で、主人公が特殊な力などを一切持っていない、シビアな設定も緊張感があって良かった。主人公がヒロインの強さにぶら下がる図(もしくは逆)が多いライトノベルの中で、こういう皆で協力するというタイプはかなり珍しいと思う。
1巻だけでは主要人物の謎がほとんど明かされないままで終わるので、物語としてはあくまで序章といった感じ。あまり気にせず読み進めれるけど、かなり専門用語も多く、世界観や設定も凝っている。あくまで続刊ありきみたいだから、この一冊で作品の雰囲気を把握するのは難しいように感じる。現に、1巻のほとんどがダンジョン内で進んでいくにもかかわらず、巻頭に世界地図が載ってたりするし。おそらくこの先、物語の舞台がダンジョン外に移ったりするんだろう。
にしてもライトノベルで、編集部の解説って始めてみたなぁ。滝本竜彦以来の「特別賞」受賞って書いてあったし、それくらいプッシュされてるってことなんだろうか。
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