奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。三つに分かれた旧家、秘守一族、その一守家の双児の十三夜参りの日 から惨劇は始まった。戦中戦後に跨る首無し殺人の謎。驚愕のどんでん返し。本格ミステリとホラーの魅力が鮮やかに迫る。「刀城言耶」シリーズ傑作長編。
ちょっとネタバレです。
刀城言耶シリーズ第二弾。ちなみに一巻は未読。
なんでもネットで調べたところによると、このシリーズはどこから読んでもいいらしく、一巻よりもこの『首無~』の方が読みやすいらしいので、こちらを先んじて購入。
オカルトが関わってくるミステリーということで、どことなく京極夏彦の百鬼夜行シリーズを彷彿とさせるなあとあらすじやらを見つつ思っていたけど、実際は百鬼夜行シリーズ程に衒学趣味にはそこまで傾倒せず、あくまで本格ミステリーとして書かれてある作品だった。
二重のすり替わりトリックや、メタ構造を使ったミスリードも非常に良かったし、真犯人に次ぐ真犯人というのも面白い。最後にホラーテイストでの占め方もにやりとしてしまったし、ミステリーであえて謎を残すってのもこういう形だと悪くないなあ。
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