2012年8月13日月曜日

清涼院流水「ジョーカー 涼」





陸の孤島・幻影城で続く装飾的不可能殺人事件。あまりにも深い謎と暗示に隠されていた驚愕の真相は。


 ネタバレ注意。












 いやいやいや……なんだこれ。わけが分からない。

 一冊を通して散々推理される言葉遊びはこじつけにしてはやけに膨大で、下らないなーと思いつつ読み進めていったら……最後はどうなってんだ?これミステリーなのか?途中のトリックをほったらかすのはまだいいとして(本当はよくないけどさ)、いくらなんでも犯人が「だれでもいい」ってのは酷すぎる。それとももしや、最後にコズミックに続くとあるので、そっちで何らかの決着が付くんだろうか。……つかないよなあ。

 どっちにしても、こんな本を出版しようと思った講談社は凄いと思う。確かに言葉遊びは凄いけど、こんなのミステリーマニアに叩かれるに決まってるだろ。

 作者としては、作中でも散々出ている通り、四大奇書っぽいものを書きたかったんだろうけど、できあがったのがこれってどうなんだろう。確かに奇書ではあるけど、読む価値があったかというと、ぶっちゃけ、ない。ただひたすらに徒労感でいっぱいです。

 だがそれでも、ここまで来たからには読まないといけない、という使命感にも似ている感情が生まれてきているのも事実なので、頑張るしかない。次はコズミックの下巻。どのような読書体験が待っているのか、怖くもあり、恐ろしくもあり、ちょっとだけの期待もありで、複雑な気分で満ちあふれています。

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