2012年7月29日日曜日

渡瀬草一郎「空ノ鐘の響く惑星で②」




“来訪者”と呼ばれる異世界から現われた存在の手によって、アルセイフ王国は王と皇太子を同時に失った。“来訪者”たちはそのまま逃走し、殺害現場にいた第四王子フェリオには、疑惑のまなざしが向けられる。そんな中、第二王子レージクについても奇妙な“噂”が流れ始め―!王位を巡り騒然となったアルセイフ王国の行く末は?そしてフェリオの運命は!?一方、来訪者たちの力を目の当たりにした司教カシナートはその力を手に入れようと動き始める―。渡瀬草一郎が贈る異世界SFファンタジー第2弾、登場。


 古本屋でまとめ買いした、電撃文庫のファンタジーSFシリーズ第二巻。

 今回は、訪問者に殺されてしまった国王と皇太子の後釜を狙うアルセイフの権力者たちのごたごたが中心。よってSFっぽい展開は少なく、重要なファクターである訪問者たちのエピソードは冒頭と最後に少し触れられているだけなんだけど、アルセイフ国内で繰り広げられる第二王子と正妃、そしてどちらにも所属していない無所属派の三者三様の策謀が面白い。あまり戦記物は読まないんだけど、こういう権力闘争の話はわくわくさせられて、非常に好みです。

 それと、前巻ではあまり出番のなかったウルクが可愛い。出番的にも美味しいところが沢山あったからそう思うのは仕方ないけど、完全に正ヒロイン扱いになってる。もしかすると、これはリセリナとダブルヒロインでいくんだろうか。

 そういうのも含めて、今後の展開が気になる次巻。シリーズ物はまとめて読まずに、できるだけ他の小説と平行して読むようにしてるんだけど、これは早く続きが読みたくて仕方がない。

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